N-1サミット2019 開催レポート

Activity Report

N-1サミット2019 開催レポート

3月4日にN-1SUMMIT2019を開催いたしました。
N-1SUMMITは2010年に当時のオイシックス株式会社が始めたイベントです。優れた精鋭の生産者の皆さまとともに日本の〔農〕を明るい未来へと導く場を目指し、名称には「農家No1を目指す」「仲間と上を目指して」「農業の明日を支える」という意味が込められています。将来の農業界を背負って立つ自信と気概をもって取り組む人たちが集い、学び、考え交流し、称えあう場としてN-1サミットは生まれました。
10回目となる今回は、オイシックス、大地を守る会、らでぃっしゅぼーやの3社が統合して初めての開催。3ブランドの農産・水産・畜産・食品加工・日用品全てのカテゴリーの「日本の作り手」から420名以上の方にお集まりいただき、日本の生産の未来を考える場、交流の場となりました。

開催概要

日時:2019年3月4日(月)13:30~
主催:N-1サミット2019実行委員会
開催地:きゅりあん(品川区総合区民会館)
協賛:
・みのる産業株式会社
・株式会社Life Lab
・野村アグリプランニング&アドバイザリー株式会社
・レンゴー株式会社
後援:農林水産省
運営事務局:オイシックス・ラ・大地株式会社

変化こそ未来を拓く~ゲストスピーチ

澤浦彰治様(株式会社野菜くらぶ代表取締役社長)をお招きし、ゲストスピーチをいただきました。
「今の日本に蔓延する閉塞感は、社会環境、職場環境やそこで働く人々など日々多様化している状況の中で、それらの多様性を受け入れられないことにある」と話す澤浦さんは、「過去の延長線上に未来はなく、変化し続けることこそ未来を拓くと信じ、そのために、過去の『野菜くらぶ』を捨て去った」とまでおっしゃいます。
今回、Oisix、大地を守る会、らでぃっしゅぼーやが一緒になったことは、「まさに多様性の坩堝」とのこと。その中で、「ともに変革していくためには、同じ目的を持ち、葛藤をさけることなくお互いの多様性を認め合うことが大切。未来は、私たちの想いの中にある」とエールをいただきました。

420名の距離を近づける

今回、参加された方どうしのグループディスカッションを初めて取り入れました。
同じ課題を抱えた仲間同士で話し合うことで、刺激し合いお互いのやる気を高めていけたらという狙いです。
そこで、課題を分かち合うことに先駆けて、参加者どうしの距離を近づけるアクティビティを5名ほどのチームに分かれて実施。1つ目はリレー式自己紹介、そして2つ目は、野菜・果物を2kgぴったりに組み合わせられるかをチーム対抗で競う「目方でドン」を行いました。
皆さん生産者の威信をかけて挑まれていましたが意外に難しかったようで、TOP3のチームの重量にどよめきの声があがりました。

「規模拡大におけるスタッフ育成」に取組む北海道の生産者の事例

グループディスカッションのテーマのひとつ「規模拡大におけるスタッフ育成」について、具体的な事例発表としてベジタブルワークス株式会社代表取締役佐々木伸様に発表いただきました。
北海道真狩村という雇用条件のよくない地域で、90haもの畑を経営していく上で必須の人材の確保と育成について、佐々木社長は、いかにスタッフに気持ちよく働いてもらうかを考え実行しています。給与面はもちろんのこと、スタッフ同士のコミュニケーションをよくするためイベントを数多く開催しているそうです。夏の繁忙期でも全従業員で運動会で盛り上がるなど、「農業だから」「農家だから」という枠に捕らわれない発想を常に持つこと。
また、地元自治体や学校などとも協力関係を結び、地域の中でいかに安定した雇用を続けるか、現在も挑戦を続けています。

熱を帯びたグループディスカッション

実際のグループディスカッションは、事前に12のテーマを提示していました。
「人材育成」「農産物の輸出」「異常気象への対策」などです。
同じ課題に興味を持ったメンバーがそれぞれ抱える問題を見つめ直し共有、その後問題の解決策や解決のためのアクションについてグループで話し合いました。
出荷先ブランドもバラバラ、農産・水産・畜産・食品加工・日用品と業種もバラバラの多様な視点から意見交換がなされました。
「『またこのメンバーで第二回を開催しよう』と話が盛り上がりました」との声も聴かれました。

企業の取り組みご紹介

ご協賛いただいたみのる産業株式会社様より、農産物の外敵であるさまざまな害虫対策として、吸引式LED補虫器について、施設栽培の中でも効果的な設置方法や、補虫実績などを実際の事例、実際の器材と併せてご紹介いただきました。

農産品物流の課題解決に向けた「ベジネコ®」プロジェクト

「ベジネコ」プロジェクトについての紹介には、多くの生産者からの反響がありました。「ベジネコ」プロジェクトは、農産品物流の課題解決に向け2017年10月より開始したもので、受発注からお届けまでをワンストップで効率化するオープンプラットフォーム構築に向けて共同研究を行っています。取り組みの第1弾として、2019年2月25日より提供を開始した、農産品物流特有の煩雑な受注業務や帳票作成をシンプルに効率化するシステムについてや、今後の展望などをお伝えいたしました。
※「ベジネコ®」はヤマトホールディングス株式会社の登録商標です

最後に

今回目指したのは、「課題を解決するために明日から行うアクションが決まる」「それによって1年後どうなっているかをイメージできている」というものでした。
「グループディスカッションが良かったのでもう少し時間が取れたら」「意外と打ち解けて楽しい会話がすすみました。広く良い意見を承りました」などの声をいただきました。
オイシックス・ラ・大地としての課題解決はもちろん、作り手の方とともに課題解決に取組み、1年後のN-1SUMMITにむけてアクションを起こしていきたいと思います。

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