古着回収2021夏・秋のご報告&現地レポート

Activity Report

古着回収2021夏・秋のご報告&現地レポート

使わなくなった古着を皆さんに送っていただくことで、パキスタンのスラムの子どもたちが学校で学ぶ機会を得られる「古着回収」。2021夏・秋に行われた古着回収のご報告です。新型コロナウイルス感染症の流行が続き、子どもたちの学校生活への影響もレポートします。

古着を送り、パキスタンのスラムの子どもたちを学校へ

オイシックス・ラ・大地はNPO法人JFSA(日本ファイバーリサイクル連帯協議会)(千葉県千葉市)と協力して古着回収活動を行っており、夏・秋・冬の年3回、皆さんに古着回収を呼びかけています。皆さんの古着はJFSAに届き、選別後、パキスタンへ。現地で販売された古着の売上金は、パキスタンのスラムにある無料の学校「アル・カイールアカデミー」の運営に充てられます。

1987年にこの学校を設立したのは、現・校長のムザヒル先生です。ムザヒル先生は大学在学中からスラムの子どもたちに教科書を無料で配布するボランティアに参加していましたが、スラム地域ではインフラや勉強ができる環境自体が整っておらず、学校そのものの必要性を感じていました。そこで、ゴミ捨て場にバラックを作り、10人の生徒とともに学校をスタートさせたのです。

パキスタンの識字率は約60%(※)。世界各国と比べても低く、また貧困問題も課題の一つとされています。貧しさのために親が子どもを学校に行かせず、単純労働を強いたり、子ども自らが学校に行くことを諦めて働きに出たりするという負の連鎖があります。学校教育を受けることで、読み書きや計算、生活に必要な知識を学び、さまざまな職業に就けるようになる可能性が広がるのです。自宅で眠る古着が、約6,000キロ離れた国の子どもたちの未来をつくる、大きな力になります。
※外務省「国・地域基礎データ」

多くの古着が集まりました!ご協力ありがとうございました

「古着回収2021夏・秋」では、下記の通り多くの古着が集まりました。ご協力を誠にありがとうございました。夏回収分は選別した古着の一部は、日本から送り出し、パキスタンのカラチ港に無事に到着しました。(秋回収分はこれから出港予定です)

■2021夏(2021年6月~7月)
●回収量:8トン29.5キロ
●参加人数:1,048名
・カラチ港到着:2021年9月18日

■2021秋(2021年10月~11月)
●回収量:7トン977.6キロ
●参加人数:1,063名
・コンテナ積み込み:2022年1月27日、横浜港出港2月3日→カラチ港到着3月11日(予定)

※オイシックス・ラ・大地のブランドでの合計数量

子どもたちが学び続けるためには

新型コロナ感染症の流行以来、アル・カイールアカデミーはたびたび休校をせざるを得ない状況が続きました。感染が下火になった2021年8月末から分散登校という形をとりながら授業が再開されていましたが、2022年1月15日現在では全校で授業が行なわれています。
しかし子どもたちは休校中に仕事に就いたり、家事の手伝いなどをするようになり、学校に来ることがむずかしくなって、約2割は登校していないそうです。ムザヒル校長はそうした子どもたちが学校に来ることをあきらめないように、時間をかけて呼びかけを続けています。
子どもたちが学び続けるためには、子どもと家族、そして学校がともに努力を続けることが欠かせません。

もうすぐ始まります! 次回の古着回収は2・3月です

おうちで眠っている古着はありませんか? 次回の古着回収がそろそろ始まります。ご協力どうぞよろしくお願いいたします!

次回の古着回収の詳細は、こちらをご覧ください。

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