会津電力株式会社・雄国太陽光発電所を訪問しました。(2018年10月28日)

Activity Report

会津電力株式会社・雄国太陽光発電所を訪問しました。
(2018年10月28日)

会長の佐藤彌右衛門さん

会津電力のようなご当地電力は地域が主体となって自然エネルギーに取り組み、地域の自立をめざしています。

会長の佐藤彌右衛門さんは会津喜多方市で江戸時代からつづく造り酒屋「大和川酒造」の当主(九代目)です。

会津には名水が流れ大和川酒造はその水を使った米も自ら栽培しています。素材にこだわって造ったお酒は高い評価を受け続けています。

地域のエネルギーを活かす

会津電力は地域内で資金を循環させ安定した雇用を創り会津地域の自立を実現することを理念にしています。地域のエネルギーを活かして東京のような大消費地に奪われる一方だったエネルギーの主役を少しずつ地域のものにシフトしていこうということです。

佐藤彌右衛門さんは「福島県の原発事故を非難するだけでなく原発を見過ごしてきた責任として太陽光・小水力・木質バイオマス・地熱・風力などの再生可能なエネルギーを他地域から運び込むことなくまず私たち自身で作り出そう。」と考え会津電力を設立しました。

一般家庭約1800世帯分の電気を創る

会津電力は小規模分散型太陽光発電です。会津に75カ所、中通りに12カ所の87カ所。
他に小水力発電所1箇所。
(2020年2月現在)、合計6,089kw、
一般家庭約1800世帯分の電気がまかなえています。

分散することで災害時のリスク低減、地域の雇用と納税を増やす、地域の人たちに自然エネルギーの関心を促すというメリットがあります。

雄国太陽光発電所の壮大な太陽光パネル!

雄国太陽光発電所は会津電力株式会社1期事業として建設された会津地域発の1000kwメガソーラー発電所です。雪が降ってもパネルの傾斜が急なので滑り落ちる設計になっています。会津電力の活動を次世代の子どもたちに伝えていく再生可能エネルギー体験学習施設も併設しています。

小水力発電にも取り組む

会津電力は今、田んぼに水を流すための「用水路」を利用した小水力発電にも取り組んでいます。
職員の今川さんによりますといろいろと苦労はあるが地域の自立をめざす意味でも取り組まなければならない事業だといいます。
佐藤彌右衛門さんは将来、現在会津にある東京電力が所有する既存の水力発電所を買い取ることも構想にあります。
会津にある水力発電所で造られる電気を会津でまかない、余った電力は県外に売ることができます。その収益を地域づくりに使えば地域内で経済が活性化し新しいモデルになるというお話がとても印象的でした。

会津の里山と雄国太陽光発電所

原発事故に遭った福島が、率先して会津電力のような新しいモデルを実践したことで自分たちの意志で地域を変えていこうとする姿をみた思いがしました。
大地を守る・くらしからエネルギーを考える会のさらなる行動をおこすきっかけの一つになりました。

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