【開催レポート】
パラアスリートから学ぶDE&I研修を実施
誰もが楽しくお買い物ができる社会を目指して
～車いすラグビー 今井友明選手、ゴールボール 川嶋悠太選手をゲストに実態から学ぶ～

　食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地株式会社（本社：東京都品川区、代表取締役社長：高島 宏平）は、当社で働くすべての人の人格・人権・個性を尊重し「国籍・人種・性別・性自認や性的志向・障がいの有無等による不当な差別を行なわず多様な価値観を尊重する」という基本思想の元に、その遵守・徹底をこれまで以上に強化していくことを目的に、2023年にDE&I（ダイバーシティ・エクイティ＆インクルージョン）委員会を立上げ、様々な活動を実施しています。
　過去にはLGBTQ+についての理解を深めることを目的に研修を実施、今回はパラアスリート2名をお招きし、障がいのある方のお買い物や調理における実態、不自由さを知り、誰もがお買い物や食事を楽しめるためのサービス・商品開発へのヒントをいただきました。

▲DE&I委員会メンバーと川嶋選手、今井選手

▲車いすラグビー競技用の車いすを社員が体験

【研修での気づき】

目の不自由な方にとってECでのお買い物は“読み上げ機能”が利用できるかが大切なポイント
　視覚障がいのある川嶋選手に実際にスマートフォンを使って普段のお買い物の様子を見せていただきました。スマートフォンに搭載されている読み上げ機能を使い、買いたい食材を1つ1つ音声で見つけ、カートに入れることをされていました。産地の情報などもきちんと読み上げられることで、安心してお買い物をすることができるが、読み上げ機能にうまく対応できていないサイトも多いとのお声をいただき、今後の改善について考えるきっかけとなりました。

手先の不自由な方には牛乳パックの開け口はとても難易度が高い
　手先の自由が利かない今井選手に、お届けされた段ボールの開封や商品についての不自由なポイントをお伺いしました。重い商品がはいった段ボールを持ち上げること、開封することも惣定以上の大変さがあることに気づきました。中でも、牛乳パックを開けることがとても難しいとお聞きし、社員からは、確かに子どもたちも難しくてできないよね、開け口のところに引き出すための“紐”があったら便利かも、などとその場で改善のアイデアも見られました。

【受講した社員からの感想（一例）】

・手軽に作れるミールキットが、実は開けるのに時間がかかってしまい調理の工程以外でお客さまをがっかりさせてしまっているのかもと気づけました。
・障がいの有無に関わらず、人それぞれに不自由さがあるということを意識していきたいと思いました。
・障がい者の方の視点で物事を考えてみると皆にも嬉しい効果がある事を知り、もっと広い視野で検討していく意識になりました。
・近年店舗にあふれかえっているタッチパネルに苦労されている方々がいる事にハッとしました。マジョリティorマイノリティどちらが優先というわけでなく、皆が暮らしやすい世の中が重要だと思いました。

車いすラグビー　今井友明選手について（写真左）
中学３年生の時にプールに飛び込んだ際に首の骨を折り、両手や両足に障害を持つ。25歳で車いすラグビーを始める。
リオデジャネイロ2016パラリンピック競技大会　日本代表、銅メダル獲得。
東京2020パラオリンピック競技大会　日本代表、銅メダル獲得。

ゴールボール　川嶋悠太選手について（写真右）
野球に打ち込んでいた小学生の時に、徐々に視野が狭くなる「網膜色素変性症」を発症。その後、ゴールボールに出会う。
東京2020パラリンピック競技大会　男子日本代表キャプテンとして出場。

オイシックス・ラ・大地 DE&I委員会 委員長　東海林園子よりコメント

　当社のDE＆Iは、あえて人事（HR）ではなく委員会組織とすることで、ボトムアップ型で成り立っており、多様性にそれぞれが、それぞれの形で向き合う“きっかけ”を作ることを意識しています。
　目指しているのは、多様性の学びを得たことでより一層活躍する人材が増えていく組織になることです。社内が「個」を尊重をするようになることで、マイノリティ当事者が生き生きと活躍できるようになることはもちろん、委員会の活動を通じて気づきを得た社員が、学んだ多様性を事業に活かしサービスや商品づくりをする、などアウトプットも多様で良いと思っています。
　これからも、様々な取り組みを行うことにより、多様性を認め合える組織作りを進めていきたいと考えています。

オイシックス・ラ・大地株式会社について

　オイシックス・ラ・大地株式会社は、「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」の国内主要ブランドを通じ、安心・安全に配慮した農産物、ミールキットなどの定期宅配サービスを提供しています。子会社に、事業所、学校、病院などの給食事業を展開する「シダックス」、買い物難民向け移動スーパー「とくし丸」、米国でプラントベース食材のミールキットを展開する「Purple Carrot」などがあり、食の社会課題を解決するサービスを広げています。また、「サステナブルリテール」（持続可能型小売業）としてSDGsに取り組み、サブスクリプションモデルによる受注予測や、ふぞろい品の積極活用、家庭での食品廃棄が削減できるミールキットなどを通じ、畑から食卓まで、サプライチェーン全体でフードロスゼロを目指しています。