食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:高島 宏平)が展開する、保育園・幼稚園などの保育施設に向けた給食の事業ブランド「すくすくOisix」は、グループ会社のシダックスフードサービス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:杉山 充、以下シダックスフードサービス社)とともに保育施設向け給食サービスを提供しています。給食用ミールキットとDXツールによる栄養士の働き方改革が評価され、シダックスフードサービス社との連携もはじまったことで導入施設が急増。当社とシダックスフードサービス社を合わせた当社グループでの2024年の1月~3月(2023年第4四半期)の新規契約施設獲得数は対前年の約5倍に増加し、2024年3月31日時点で累計契約施設数が1,000施設を突破しました。
▲「すくすくOisix」で提供する給食用ミールキット(左)と食育プログラム(右)
厚生労働省によると、国内の児童福祉施設数が2018年は13,749施設だったところ2022年には14,409施設と拡大している一方で※1、国内の栄養士・調理師の資格免許交付数は約17,000名減少し、特に栄養士の有効求人倍率は全国で2.47倍で令和3年の1.63倍から増加しています※2。給食施設が増加しても栄養士の担い手が増えない状況では、人材不足から保育現場の運営が不安定になり、安心安全な給食の提供ができなくなるリスクが懸念されます。
※1:厚生労働省「令和4年度 衛生行政報告例の概況」 / ※2:厚生労働省(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/171)
当社では、2015年から「らでぃっしゅぼーや」にて保育施設に向けた給食の食材販売サービスを展開しており、2022年からは、保育施設向けの給食用ミールキットや独自の食育プログラムの他専用DXツールを提案する「すくすくOisix」を展開。当社の関連会社であり、保育施設等での給食の受託運営を行うシダックスフードサービス社とも連携を開始し、グループとして栄養士の働き方改革を進めています。保育施設の給食の付帯業務やトータルコストの削減、他施設との差別化といった、保育施設の給食運営に関わる課題解決が評価され、当社とシダックスフードサービス社を合わせた当社グループでの保育施設向け給食サービスの契約施設数は、2024年3月31日時点で1,000施設を突破しました。今後も2027年までには契約施設数3000施設突破、年間100億円の売上を達成することを目指して、シダックスフードサービス社と連携しながら戦略的にエリア物流網を強化したり、AIを活用して専用DXツールをさらに進化させたり等、引き続き栄養士の働き方改革を通して子どもと向き合う時間を増やすサポートを進めていきます。
<栄養士の働き方改革に向けた最近の取り組み>
①「すくすくOisix」専用のDXツールのアップデート
本DXツールは発注作業や日々の書類作成を省力化できる「すくすくOisix」専用のもので、今回栄養士からの要望に応えて「献立編集機能、栄養再計算機能、食材発注機能までをシームレスにつなぐ」仕様の追加と、「レポート機能」を強化するアップデートを実施。給食運営の効率化だけでなく栄養士のやりがいや施設ガバナンスへの貢献が期待できます。
②シダックスフードサービス社との連携
同社とは、2023年4月から共同でテストマーケティングを開始しており、2023年8月から本格的な連携を開始。共同運営施設で商品企画、開発、製造、管理栄養士、現場責任者が定期的に集まって日々の喫食量からサービスの課題を洗い出して改善したり、共同での営業活動も実施しています。
▲シダックスフードサービス社との連携図
「手づくり給食ミールキット」の活用で、調理時間を約30%短縮し、食材費・人件費を18%削減
Oisixの管理栄養士が作成した昼食とおやつの献立と必要量のカット済み食材がセットで届く「手づくり給食ミールキット」。調理時間を1日2.5時間程度短縮が可能能、食材費・人件費の総額を導入前に比べ18%※3削減可能です。献立には旬の食材や行事食も盛り込まれており、Oisix独自の基準をクリアした安心安全な食材の素材本来の味を活かした給食が提供できます。
※3:80人規模の保育施設、栄養士の1日の勤務時間8.5時間(残業0.5時間含む)の場合
専用のDXツールの活用で、日々の事務作業を効率化
専用のDXツールでは子どもの人数を入力するだけで食材の必要量が計算されるので発注作業がスムーズに進めることができます。また、給食だより、調理指示書、給食日誌、検食簿、栄養出納帳等運営と監査に必要な書類もツール内に用意されるので、日々の事務作業を効率化でき子どもたちと向き合う時間を増やすことができます。
生産者とのつながりを活かした「食育プログラム」
当社の強みである「生産者とのつながり」を活かし、独自に開発した、オリジナルの食育プログラムを無償※4で提供。食育ツールは、毎日の給食と連動、月1度イベントとしての体験、ご家庭に持ち帰れる工夫がされております。
※4:「手づくり給食ミールキット」およびOisix献立採用保育施設限定
▲(左から)「すくすくOisix」サービスイメージ、「手づくり給食ミールキット」調理前イメージ、とうもろこしを使った食育プログラム
2015年7月にらでぃっしゅぼーや株式会社の事業としてスタート(同社は2018年に当社と経営統合をしています)した、オイシックス・ラ・大地(株)の安心・安全な食材を保育施設で利用いただくサービスです。当サービスは安心・安全な食材をお届けするだけでなく、栄養士による献立の作成や栄養相談、オリジナルの食育プログラムといったサービスを提供することで、保育施設側の負担を軽くし、充実した施設運営を実施し、食を楽しんでもらうためのサポートを行なっています。
URL:https://sukusukuoisix.oisixradaichi.co.jp/
オイシックス・ラ・大地株式会社は、「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」の国内主要ブランドを通じ、安心・安全に配慮した農産物、ミールキットなどの定期宅配サービスを提供しています。子会社の買い物難民向け移動スーパー「とくし丸」や、米国でヴィーガンミールキットを展開する「Purple Carrot」も含め、食のサブスクリプションサービスを広げています。当社は、「サステナブルリテール」(持続可能型小売業)としてSDGsに取り組み、サブスクリプションモデルによる受注予測や、ふぞろい品の積極活用、家庭での食品廃棄が削減できるミールキットなどを通じ、畑から食卓まで、サプライチェーン全体でフードロスゼロを目指しています。