安心安全な農産品や加工食品、ミールキットなどの食品宅配を展開するオイシックス・ラ・大地株式会社 (東京都品川区、代表取締役社長:高島 宏平、以下「当社」)は、ヤマト運輸株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 栗栖 利蔵、以下、ヤマト運輸)と協業の検討に関する基本合意書を、本年6月26日に締結しました。食品流通のサプライチェーン全体における社会課題の解決に向け、両社のアセットやスキルを活用します。
また同時に、ヤマトホールディングス株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 長尾 裕、以下「ヤマトHD」)および株式会社農林漁業成長産業化支援機構(東京都千代田区、代表取締役社長:光増 安弘、以下「A-FIVE」)を引受先とする第三者割当による新株式の発行(以下「本第三者割当」)について決議しました。本第三者割当により、約8億円を調達することとなり、競争力強化のため、食品流通全体サプライチェーンのネットワーク構築への設備投資に使用する予定です。
当社は2017 年から2018年にかけて、「オイシックス」と「大地を守る会」、「らでぃっしゅぼーや」とが経営統合をし、国内の食品宅配市場において、独自性・競争優位性の確立に取り組んできました。その結果、2019年3月期の業績予測は売上高640億円、営業利益23億円と前期の売上高400億円、営業利益9億円から大幅な成長を遂げています。
一方、ヤマトHDは、日本全国約7,000の宅急便センター、約60,000名のセールスドライバーからなる宅急便ネットワークや情報、物流、決済などの機能を活かし、豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。ヤマトHD傘下のヤマト運輸は、当社の物流の大部分を委託する取引先であり、2017年からは、生産者の受発注業務から取引先へのお届けまでをワンストップで効率化するオープンプラットフォームの構築に向けた「ベジネコプロジェクト」を両社共同の取組みとして開始しています。
この状況の下、全国約4,000軒の生産者基盤を有する当社と、日本一の物流ネットワークを有するヤマトHDは、本第三者割当により、資本面での提携関係を構築すると共に、ヤマト運輸との共同の取組である「ベジネコプロジェクト」の推進や、両社の持つマーケティング・物流のアセットを最大限に活用した食品流通のサプライチェーン全体における社会課題の解決に向けた検討や相互協力に関する基本合意書を締結しました。
参考:ベジネコについて: https://www.oisixradaichi.co.jp/news/posts/190304vegeneko/
もう一方の割当先であるA-FIVEは、日本の農林水産業のさらなる強化・成長に向け、事業者への出資・経営支援を行っています。当社とA-FIVEは日本の食産業の発展のための取り組みを行い、まずは、6月27日に当社の販売サイト内に開設する、独自の技術や製法を持つ国内外のスタートアップ企業や小規模の生産者・メーカーの食材を集めた「クラフトマーケット」コーナーに、A-FIVEの出資先及び連携している生産者の商品を取り扱い、生産者の価値向上に貢献する活動を行います。
本第三者割当により、ヤマトHDとA-FIVEとは、資本面での提携関係を構築し、食品流通サプライチェーンにおける包括的な相互協力を推進します。
調達する資金の額は約8億円となり、国内の食品宅配分野において、今後より一層の競争優位性を獲得するため、食品流通のサプライチェーンのネットワーク構築への設備投資を実施する予定です。なお、支出時期は本年7月~2022年3月を予定しています。
オイシックス・ラ・大地株式会社(代表:高島宏平)は、有機・特別栽培野菜、添加物を極力使わない加工食品など安心・安全に配慮した食品の宅配サービスを「Oisix(おいしっくす)」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」の3ブランドにて提供しています。2013年7月からは必要量の食材とレシピがセットになったミールキット『Kit Oisix』を展開し、累計出荷数が3,500万食(2019年4月時点)を越え、好評を得ています。
また、買い物難民を支援する移動スーパー事業「とくし丸」も順調に事業を拡大しております。当社は「これからの食卓、これからの畑」を理念に掲げ、食に関する社会課題をビジネスの手法で解決する事業を推進しています。