ヤマトホールディングス株式会社傘下のヤマトグローバルロジスティクスジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:北川太治、以下「YGL」)は、パレット単位で輸送する果物、野菜や日本酒などの温度管理が難しい生鮮品の品質や鮮度を保持したまま、コストを抑制する新たな航空輸送サービス、Yamato Natural Aircargo(YNA)を7月3日より本格展開いたします。それに先立ちファーストユーザーとして、オイシックスドット大地株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長 高島 宏平、以下「オイシックスドット大地」)が運営する「Oisix香港」(https://hk.oisix.com/)で本サービスを導入し、廃棄ロスや輸送コストの削減を実現しています。
従来、パレット単位で温度管理が必要な生鮮品を海外に航空輸送する場合、冷蔵コンテナに入れて輸送する方法が一般的でした。しかし、冷蔵コンテナを利用する場合、高い輸送コストや、商品によっては低温の影響でダメージを受けてしまうため、品質管理が課題となっていました。また、空港では保冷施設で一時的に保管を行っていますが、フライト中は常温状態となるため、一定の温度管理が出来ていない状況でした。一方、コストを抑えるために常温で輸送を行うと到着地などで適切な温度管理が出来ず廃棄ロスが増えるなど、同様に品質管理が課題となっていました。 YGLでは、日本の高品質で新鮮な生鮮品を世界にお届けしたいというニーズに対応するため、パレット単位での国際航空輸送する際の定温輸送の方法や、商品へのダメージ軽減策、コスト削減策についてオイシックスドット大地と協力し研究を続けて参りました。
今回のサービスでは、お客様の倉庫から羽田クロノゲートに商品を搬入して頂いた後、羽田クロノゲート内の保冷エリアで特許を取得した温度を一定に保つ独自の資材と特殊梱包をパレット単位で行います。その後、通関処理を行い、航空会社に搬入を行います。特殊梱包により最終目的地まで温度管理を行った状態での輸送が可能になります。また、輸送は一般貨物扱いとなるため、保冷コンテナでの輸送時と比較してコスト削減にも繋がります。
【サービス概要図】
オイシックスドット大地では、インターネットを通じて一般消費者へ、独自に定めた安全基準に則った農産物、加工商品などの食品・食材の販売を行っています。現在では、日本国内だけでなく、香港のお客様に対しても商品の販売を開始し、多くのお客様にご利用いただいています。その一方で、定温管理が必要な果物、野菜などの最適な輸送方法が無く、現地に到着した生鮮品の一部が劣化し廃棄に繋がるなどの課題がありました。
本サービスの導入により、香港到着後の生鮮品のダメージが減り、廃棄ロスが従来比で約15%削減されました。また、国際輸送の大きなハードルとなる輸送コストも、従来より10%削減することが可能となりました。
*YGL従来比
Oisix香港は、上記を代表する輸送品質の改善などに取り組むことで、本年は「平成28年度輸出に取り組む優良事業者」の最高賞にあたる農林水産大臣賞の受賞、ならびに香港の優良企業を表彰する「Hong Kong’s Most Valuable Companies 2017」を受賞しました。
YGLでは本サービスを同様の課題を抱える企業様にご利用いただくことで、海外のお客様が日本の高品質な生鮮品、食品などを日本国内と変わらない、新鮮な状態で受け取ることができるコールドチェーンの構築を目指して参ります。
Oisix香港では、より多くの方に、よい食卓をお届けするため、今後も商品やサービス力の向上を推進してまいります。
オイシックスドット大地株式会社(代表:高島宏平)は、「子どもに安心して食べさせられる食材」をコンセプトに、有機・特別栽培野菜、添加物を極力使わない加工食品 など多様な食品と豊かで楽しい食生活に役立つ情報を、オンラインサイト「Oisix( おいしっくす )」( http://www.oisix.com/ )にて提供する事業を2000年6月より行っています。2013年7月から、主に働く女性「忙しくて毎日の食事に妥協したくない」というニーズに応えるため、Oisix基準を満たした安心安全な 食材を使い、5種以上の野菜がとれる主菜と副菜の2品が20分で完成する献立キット「Kit Oisix( きっとおいしっくす )」展開を開始しました。また、2016年12月、有機野菜販売の草分け的存在である「大地を守る会」との経営統合について合意し、生産者ネットワークや物流面でのシナジーを生みだし、更なる市場拡大を目指しています。